人事労務の「作法」

企業の人事労務課題を使用者側の立場で解決します

001.採用内定は出したけれども

2023年4月時点の大学生の就職内定率は48%程度と発表されています。

企業側としては採用内定を出した学生が本当に入社してくれるのだろうか、という不安があることでしょう。仮に入社承諾書を受領していても、それ自体には法的拘束力はなく、より良い条件の企業が見つかれば、学生から入社辞退してくることもあり得ます。

そのような事態にならないよう、企業側では学生を飲食等でもてなし、他社への流出を避けるための対応に余念がないという話も聞きますが、はたして効果がどれだけあるかは疑問です。

学生にとっての関心ごとは、目先の給与面での処遇よりも、その会社に入れば自分がどのように成長できるのか、あるいはどのように成長させてくれるのかに重きを置いています。

人事担当者の対応としては、自社で成長した手本となる先輩社員と内定を出した学生を面談させ、学生側から「このような社員になりたい」と思ってもらえればそれでOKです。あとは、毅然とした態度で「入社後の活躍を期待しています」と付け足すだけです。